令和元年度 医療法人SHIODA 塩田記念病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 3 14 22 36 110 123 338 600 447 123
【解説】
令和元年度の退院患者総数は1816人、平均年齢71.3歳、中央値74.0歳となっています。
高齢者の占める割合が高く、70歳以上で1170人、全体の64.4%を占めています。地域の高齢化が入院患者年齢層においても示されて
います。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
【解説】
令和元年度はDPC準備病院のため作成していません。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1 7,8
大腸癌 - - - - - - 1 7
乳癌 - - - - - -
肺癌 - - - - - - 1 7
肝癌 - - - - - - 1 6,7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 12 15.25 81.42
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
【解説】
当院では、中等症の肺炎が多く、その平均年齢も81.42歳と高齢となっています。
重症、超重症のケースも見られ、年齢にあわせて患者さまのリスクも高くなり治療期間が長くなる傾向にあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 125 27.11 74.55 26.85
その他 24 15.29 73.04 1.34
【解説】
当院では、脳梗塞発症から3日以内に受診・治療された症例は125件で、脳梗塞症例全体の約8割強を占めています。
日本脳卒中学会の一次脳卒中センターの認定を受け、近隣医療機関や救急隊との緊密な連携の元、急性期の脳梗塞治療にあたって
います。発症から4.5時間以内の超急性期脳梗塞にはt-PA(血栓溶解療法)という薬剤を静脈内に投与し、閉塞した血栓を溶解
させ、途絶した脳血流を再開させる治療を行っています。さらには、血管内に血栓回収用デバイスを挿入して詰まっている血栓を回収、閉
塞した血管を再開通させる経皮的脳血栓回収術も積極的に行っています。
入院日よりリハビリが早期介入し訓練を実施していますが、他方では、リハビリテーション病院や施設等との連携を積極的に図り、急性期
治療を終えた患者さまに安心して退院していただけるような体制も整備しております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 10 1 8.1 0 72.8
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K6331 腹壁瘢痕ヘルニア手術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
【解説】
内科の手術で最も多いのは、鼠径ヘルニアに対する手術です。ヘルニアとは、ある臓器が体の弱い部分やすき間から他の部位へ出てくる
状態を言います。体の色々な場所で起こりますが、鼠径ヘルニアは足の付け根付近で起こるもので、小腸が出てくることが多いため、俗に
脱腸と呼ばれています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 80 2.45 3.16 1.25 71.36
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 31 0 11.97 3.23 70.19
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 29 3.24 5.28 3.45 75.10
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 20 0.05 5.05 0 72.2
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 20 2.65 13.85 10 81.65
【解説】
循環器内科の手術で最も多いのは、虚血性心疾患(急性心筋梗塞や狭心症等)に対するPCI(冠動脈インターベンション)で、続いて
下肢閉塞性動脈硬化症などの末梢動脈疾患に対する血管拡張術、徐脈性不整脈などに対するペースメーカー移植術となっています。
心臓カテーテル治療とは、腕や足の血管から心臓までステントという拡張可能な小さいメッシュ状の金属の筒を血管に留置して、血管の開通
性を保持し再閉塞を予防する目的で行うもので、ステントは留置術後も冠動脈内に留まり血管を支え続けます。低侵襲的な治療法のため
体への負担が少なく短時間で退院することができます。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 38 5.47 21.95 0 72.21
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿) 37 1.97 30.81 10.81 81.41
K0821 人工関節置換術(肩、股、膝) 35 1.51 22.4 0 73.63
K0731 関節内骨折観血的手術(肩、股、膝、肘) 23 2.26 25.52 8.7 70.91
K0462 骨折観血的手術(前腕、下腿、手舟状骨) 16 2.56 15.06 0 68.75
【解説】
整形外科の手術で最も多いのは、脊椎疾患に対する脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術です。続いて高齢者の転倒などによる大腿
骨の頚部骨折や転子部骨折、膝関節・股関節に対する人工関節置換術となっています。大腿骨頚部骨折や大腿骨転子部骨折は受傷
すると歩行能力が損なわれてしまいます。この骨折は手術を行なわないと再び歩行することが困難とされており、当院では骨折部分をプレー
トなどで固定する骨折観血的手術や大腿骨頭を人工骨頭に置き換える手術を積極的に行いながら、術後のリハビリテーションも早期介入
し患者さまの日常生活自立度向上に努めています。また、股関節や膝関節に対する損傷した関節を人工物に置き換える人工関節置換術
も積極的に行っております。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 52 1.12 18.73 13.46 80.42
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 11 4.45 33.55 36.36 67.27
K1781 脳血管内手術(1箇所) 10 5 29 10 68.1
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
【解説】
脳神経外科の手術で最も多いのは、慢性硬膜下血腫に対する穿頭手術で高齢者に多い手術です。これは高齢の患者さまが転倒後1~
2か月経過した頃にゆっくりと液状の血液が頭の中にたまってくる病気です。局所麻酔で頭部に小さな切開を行って、頭蓋骨に小さな穴を開
け、たまった血液を洗浄・除去することで症状が早期に改善することがほとんどです。小さな負担の割に治療で得られる効果が高く、高齢の
患者さまにもお勧めしています。慢性硬膜下血腫の手術は緊急手術となる場合が多く平均術前日数が短くなっています。
2番目に多いのが、頭蓋内腫瘍摘出術(その他)です。これは脳腫瘍に対する開頭手術による摘出手術のことです。脳神経外科では
悪性腫瘍、良性腫瘍を問わず、様々な脳腫瘍に対する手術を行っています。 また、手術に必要なナビゲーションシステム、電気生理モニタ
リングシステム、術中蛍光診断法等を症例に応じて使い分けながら、安全かつ効果的な腫瘍摘出術を心掛けています。巨大で脳深部に発
生している腫瘍に対しては、頭蓋底手技を用いた摘出術、また悪性腫瘍においては、手術後のサイバーナイフ治療など、患者さまにとって
最も治療効果が得られる治療方針をお勧めしております。
3番目は脳血管内手術です。足の付け根の血管や肘の血管からカテーテルという管を脳の血管まで通して、そこから病変を治療する手術
です。脳動脈瘤や動静脈瘻等の病気に対して治療を行っています。DPCデータによる病院指標では、脳血管内手術は1か所か、2か所
以上か、脳血管内ステントを用いるかどうかで集計が分かれています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 29 1 8.1 0 51.97
K8654 子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術)(腟式、腹式) 21 1 8 0 70.57
K867-3 子宮頸部摘出術(腟部切断術を含む) - - - - -
K8531 腟閉鎖術(中央腟閉鎖術(子宮全脱)) - - - - -
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹) - - - - -
【解説】
婦人科の手術で最も多いのは、子宮全摘術で、開腹での切除と膣より切除する方法が含まれています。次に多いのが、骨盤臓器脱
(子宮脱)に対する手術です。子宮脱は子宮を支えている骨盤内の筋肉や靭帯が緩むことにより、子宮の一部が膣内に降りてきて
しまう病気です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
【解説】
重症の救急患者、高齢者、緊急手術などの症例数の増加は、これらの発生件数が多くなる傾向にあります。当院においては合併症を
起こさないように各診療科で最大限の注意を払いつつ診療を行っておりますが、残念ながら手術や処置においては一定の割合で合併症
は生じます。起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者さまに十分説明する一方、可能性のある合併症についてご理解いた
だけるよう努めております。
更新履歴
2020/09/30
令和元年度 病院指標の公開