病院指標ともいわれ、当院では、DPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた指標を作成し、地域のみなさんに情報公開を進めております。この病院指標は、数値やデータを解説することにより、当院の特徴や急性期医療の現状を理解していただくことを目的として公表しております。 また、令和6年度からは、「医療安全」「感染管理」「ケア」の3テーマ9指標からなる医療の質指標の情報公開も始まりました。医療の質を具体的な数値で見ることで、客観的に評価することを可能とするものです。当院が提供している医療の質がどのようなものか、指標として数値で表し、医療の質と医療安全向上のための改善活動を行い、より質を高めていくことを目指しております。 なお、医療の質指標の公表目的は、当院の医療の質向上や改善であり、各医療機関の性質が異なる点から、病院間の単純比較が困難であることをご了承ください。
「Diagnosis Procedure Combination」の略で、入院患者さんの病名や症状をもとに、治療行為などに応じて、厚生労働省が定めた「診断群分類」 ごとに定められた1日あたりの定額の医療費を基本として入院医療費の計算を行なう制度のことです。診断群分類を表すDPCコードは傷病名と手術、処置等の組み合わせにより14桁のコードで表現されます。同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。
【集計対象】
・年度内(令和6年度公表から6月1日から翌年5月31日まで)に当院を退院した患者さん
・医療保険のみ(公費、生活保護を含む)を使用した患者さん
・1入院期間中に一般病棟に1回以上入院した患者さん
【集計対象外】
・自動車賠償責任保険や労災保険、自由診療(自費)等の患者さん
・厚生労働大臣の定める患者としてDPC除外となる臓器移植の患者さん
・入院した後24時間以内に死亡した患者さん、生後1週間以内に死亡した新生児
【補足】
・各指標において、患者数が10未満の場合には「-」と表記
※集計の対象期間について、令和6年度の診療報酬改定より、改定の施行時期が6月開始となったことから、対象期間が変更となっています。
【年齢階級別退院患者数】
・10歳刻み年齢階級別患者数です。年齢は入院時の満年齢とし、90歳以上を1つの階級として示しています。
【診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)】
・診療科別に患者数の多いDPC14桁分類について、DPCコード、名称、患者数、自院の平均在院日数、全国の平均在院日数、転院率、平均年齢を示しています。
・平均在院日数は、毎日24時現在に病院に在院している患者さんの日数で、退院日も含まれています。
・転院率は、全退院患者のうち、退院先が「他の病院・診療所への転院」となった患者さんの割合です。
【初発の5大癌のUICC病期分類別ならびに再発患者数】
・5大癌といわれる「胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌」の初発病期分類と再発数を示しています。
・病期分類とは、がんの進行度を判定する基準として国際的に活用されている国際対がん連合(UICC)採用の分類方法です。28の部位ごとに各種の検査結果から、がんの大きさ、広がり、深さをT分類、原発がんの所属リンパ節転移の状況をN分類、他の臓器への遠隔転移状況をM分類として区分し、それらを統合して病期(Stage)で判定しています。病期(Stage)はStageIの初期段階からStageIVの末期までの4病期に分類され、病期(Stage)が高くなるにつれ、がんは進行している状態であり、Ⅳが最も進んだがんを表します。(この集計ではStage 0は集計対象外です。)
・「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。
・「再発」とは、当院や他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者を診療した場合や、治療がん寛解後に、局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。
・一連の治療期間に入退院を繰り返す患者さんは入院回数で集計されます。
【成人市中肺炎の重症度別患者数等】
・成人18歳以上が対象です。
・入院の契機となった傷病名および医療資源を最も投入した傷病名のICD10がJ13~J18$(肺炎)であって、市中肺炎(入院後発症を除く)の症例を集計しています。市中肺炎とは日常生活の中で罹る肺炎のことであり、この指標ではインフルエンザウイルス等のウイルスによる肺炎や食べ物の誤嚥による肺炎、気管支炎等は集計対象外です。重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示しています。
・重症度分類は、A-DROPスコアを用い、軽症~超重症の4段階で表記します。
・A-DROPとは、日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインで採用されている重症度分類です。成人市中肺炎診療ガイドラインでは、重症度0が軽症、1~2が中等症、3が重症、4~5が超重症と定められています。ただし、ショックがある場合は1項目のみでも超重症となり、重症度分類の各因子が1つでも不明な場合は不明となります。
A-DROP
A(年齢) … 男性70歳以上、女性75歳以上
D(脱水) … BUN21mg/dl以上または脱水あり
R(呼吸) … SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)
O(見当識) … 意識障害あり
P(血圧) … 収縮期血圧90mmHg以下
【脳梗塞の患者数等】
・医療資源を最も投入した傷病のICD10がI63$(脳梗塞)である症例を集計しています。
・発症日から「3日以内」「その他」に分け、患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示します。
・「転院率」については、退院先が「他の病院・診療所への転院」とし、転院患者数/脳梗塞の全退院患者数としています。
【診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)】
・診療科別に手術件数の多い順に5術式について、患者数、術前日数、術後日数、転院率、平均年齢を示します。なお、同一手術において複数の手術手技を行った場合、主たるもののみをカウントしています。
・輸血関連(K920$)、創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術、徒手整復術、軽微な手術およびすべての加算は除外しています。
・術前日数は入院日から主たる手術の手術日まで(手術日当日は含まない)の日数、術後日数は主たる手術の手術日から(手術日当日は含まない)退院日までで計算しています。
・「転院率」については、退院先が「他の病院・診療所への転院」とし、転院患者数/各手術別の全退院患者数としています。
【その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)】
・医療資源を最も投入した傷病名が「DIC(播種性血管内凝固症候群)」「敗血症」「その他の真菌感染症」「手術・処置等の合併症」の症例数を算出し、退院患者に対する発生率を、医療資源を最も投入した傷病名が入院の契機となった傷病名と「同一」か「異なる」かに分別して集計しています。
・指標に示される傷病名については以下の通りです。
1)播種性血管内凝固症候群 … 感染症によって起こる全身性の重症な病態です。
2)敗血症 … 感染症によって起こる全身性炎症反応の重症な病態です。
3)その他の真菌感染症 … 真菌による感染症です。
4)手術・処置等の合併症 … 手術や処置などに一定割合で発生してしまう病態であり、術後の創部感染や出血、縫合不全、膿瘍形成などがあります。
・「同一」の場合とは、入院治療が必要となった疾患(播種性血管内凝固症候群、敗血症、真菌感染症、手術・処置等の合併症)に対して、主に治療を実施したことを示します。
・「異なる」場合とは、入院の契機となった疾患ではなく、既に発症している、もしくは、入院後に発症した疾患(播種性血管内凝固症候群、敗血症、真菌感染症、手術・処置等の合併症)に対して、主たる治療を実施したことを示します
・「発生率」については、各傷病別ではなく全退院患者数としています。
【リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率】(医療安全)
・集計値は次の式で算出しています。
(分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数/肺血栓塞症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数)×100
・リスクレベルが「中」以上の手術は、「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドラン(2017年改訂版)」(日本循環器学会等)に準じて抽出しています。
【血液培養2セット実施率】(感染管理)
・集計値は次の式で算出しています。
(血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数/血液培養オーダー日数)×100
【広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率】(感染管理)
・集計値は次の式で算出しています。
(分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数/広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数)×100
【転倒・転落発生率】(医療安全)
・集計値は次の式で算出(様式1の入力値を使用)しています。
(退院患者に発生した転倒・転落の発生件数/退院患者の在院日数の総和)×1000
※集計値の単位はパーミル
【転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率】(医療安全)
・集計値は次の式で算出(様式1の入力値を使用)しています。
(退院患者に発生したインシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数/退院患者の在院日数の総和)×1000
※集計値の単位はパーミル
【手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率】(感染管理)
・集計値は次の式で算出しています。
(分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数/全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数)×100
・全身麻酔手術とは、当該手術実施時に使用していた麻酔の種類がL007:開放点滴式全身麻酔またはL008:マスク又は気管内挿による閉鎖循環式全身麻酔の2つのうち、いずれかを含むものとし、また、L002:硬膜外麻酔を併用した場合も含まれます。
【d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率】(ケア)
・集計値は次の式で算出(様式1の入力値を使用)しています。
(褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の発生患者数/退院患者の在院日数の総和)×100
・算出式の分母から、①同一の日に入院および退院した患者、②入院時既に褥瘡(d1、d2、D3、D4、D5、DTI、U)のいずれかの褥瘡保有が記録されていた患者、を除外します。
【65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合】(ケア)
・集計値は次の式で算出しています。
(分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数/65歳以上の退院患者数)×100
【身体的拘束の実施率】(ケア)
・集計値は次の式で算出しています。
(分母のうち、身体的拘束日数の総和/退院患者の在院日数の総和)×100
・身体的拘束とは、抑制帯など、患者さんの身体または衣服に触れる何らかの用具を使用して、一時的に当該患者さんの身体を拘束し、その運動を抑制する行動の制限を指します。車いすやいす、ベッドに体幹や四肢をひもなどで縛る行為等はすべて該当します。